2011年11月21日月曜日

森のエネルギーを使いこなす2011



本日の山中湖:最低10℃、最高20℃、晴れ


この週末は東大教養部の学生実習、「森のエネルギーを使いこなす」


が行われました。


今年で2年目ですが、今年は変な天候に悩まされました。


土曜日は台風が来たかのような暴風雨、日曜は一転して暑いくらいの一日。


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土曜日は嵐にもめげず、予定変更して湖畔の東屋で薪割体験。


東屋に着くなり、「これから皆さんにこの東屋の壁を割ってもらいます」


「えっ!?」と驚く学生。


心配ご無用。もともと薪棚のコンセプトの東屋です。丸太を簡単に取り出せます。


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女の子だって、「えいっ」なかなかの気合です。


短い体験時間でしたが、今年も薪割にはまった学生が若干名。





2011年10月30日日曜日

ロープウインチのモニター作業



本日の山中湖:最低0℃、最高18℃、快晴


山中湖では霜が降りる朝が続き、晩秋を感じさせます。


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本日は、「癒しの森プロジェクト」の一環として、ロープウィンチ


のモニター作業が行われました。


「癒しの森プロジェクト」では、森林内での作業に興味を持つ方々が、


楽しみながら森林整備作業を実施し、そのことにより癒しの森が作り


あげられていくことを想定しています。


ところが、森林で作業をしたい人が、森林での作業経験が豊富であるとは


限りません。


そこで、安全で簡単な技術が求められるのですが、この研究所で着目


しているのがロープウィンチです。


本日は、村内および秩父演のサポーターからモニターとして9名の方に


作業を体験してもらいました。


モニターの皆さんには、まず林内の邪魔な下層木を、ノコギリを


使って伐倒してもらいました。


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次に、倒した木をロープウィンチを使って車道わきまで


引き出してもらいました。


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最初は単純に引き出すだけの作業でしたが、みなさん同士で話し合って


方向転換を含む作業など、少しずつ複雑な作業にも取り組まれている様子が


印象的でした。


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昼食は、作業したくださったみなさんへのご褒美(?)の焚き火料理です。


ペレットストーブや薪ストーブなどもフル稼働して、ピザ、焼きソーセージ、


カボチャの丸焼き、釜炊きご飯など、焚き火料理オンパレードとなりました。


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モニターの皆さんには、作業体験をしてみて、労力的にきつくなかったか、


技術的に難しくなかったか、作業の楽しみはどうだったか、アンケートに


答えてもらいました。


後日、森林作業の経験によって、感じ方がどう違うのかなど、検討していく予定です。





2011年10月16日日曜日

東大職員向けきのこガイド2011



本日の山中湖:最低13℃、最高20℃、雨のち曇り


もはや恒例(?)となった、東大職員向けの特別ガイドです。


今年もキノコ採り体験目当てに参加希望者が殺到しました。


ご希望に添えなかった皆様には、ぜひ来年もチャレンジしていただきたいと思います。


さて、当日朝はすごい雨模様。ところが、参加者が集まり始めるころには小降りに。


歩き出すころには、もはや雨が上がっていました。


きっとすごく晴れ男・晴れ女が集まってたんでしょう。


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午前中に与えられた宿題は、「昼食の鍋の具材を採ってくること」。


わかりやすいキノコに絞って採取してもらいます。


みなさん、目を皿にして、キノコを探しています。


だんだん落ち葉に紛れるキノコに目が慣れてきます。


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今回はホテイシメジがとても多かったです。


お酒を飲むと悪酔いしてしまうというたちの悪いキノコですが、味は濃くて


とてもおいしいのです。


子供・下戸・禁酒者の特権!ということで炭火で焼きキノコです。


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メインのキノコ鍋には長蛇の列が。列がなくなる前におかわりの人が並んでいました。


みなさん、どのキノコが入っていたかわかったでしょうか?


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午後は、とにかく目につくキノコを集めてもらい、簡単に同定をして解説。


みなさん、解説にも食い入るようにしていました。


なぜキノコがこんなにも人を惹きつけるのか、本当に不思議です。





2011年10月12日水曜日

雨の多い9月でした



本日の山中湖:最低4℃、最高20℃、晴れ


湖畔が浸水するなど、大雨の影響が目に見えて現れた9月ですが、


富士癒しの森研究所の気象観測データからも裏付けられました。


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9月の1か月だけで1286.5ミリという激しい降水量が記録されていました。


平均的な年間降水量が2700ミリくらいですので、平年の半分近くの雨が


この1か月で降ってしまったというわけです。


これでは、湖もあふれるわけですね。


最も降水量が多かった日には、24時間で392ミリと、これまた驚異的な


値でした。





2011年9月23日金曜日

湖畔浸水



本日の山中湖:最低11℃、最高17℃、小雨


台風15号は各地に被害をもたらしましたが、山中湖でも各所で


道路が通行止めになっていたりします。


21日の24時間雨量は400ミリ近くあったようで、山中湖の水位はグッと


上がりました。


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湖畔広場を見に行ったら、芝生の大部分に湖水が浸水していました。


なんとも奇妙なことに、樹間をカモが泳いでいきます。


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ちょっとわかりにくいですが、水面の波紋は魚によるものです。


水没した芝生の上をコイが泳いでいたのです。


何とも珍しい光景です。


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また、よく注意してみると、芝生の間から水が湧いているところも


何ヶ所かありました。


期間限定の幻の湧水地ですね。


この一帯の土壌は火山礫で、水がしみこみやすいのですが、こんな風にして


下へ流れてくるのだ、と実感できました。





2011年9月17日土曜日

秋へ



本日の山中湖:最低14℃、最高26℃、晴れ


残暑のニュースが続く毎日ですが、


山中湖では最低気温が10度代、


青々としていた森の色合いが少しずつ変わり始めて、


すっかり秋モードになってきました。


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イカルのさえずりがよく響き渡る今日この頃。


なんとも「ゆるい」そのさえずりに和まされます。


アカゲラは相変わらずケッケッと慌ただしく、


カメラで追いかけるのが大変です。


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体に似合わず大きな声でさえずるのは、ゴジュウカラ。


今日出会ったこの個体は、木の皮を剥いて、


中にいる昆虫を食べることに夢中でした。


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久しぶりにリスにも出会いました。


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まだ夏毛ですね。赤茶色の毛がつやつやしています。


木の実が落ちるようになったからでしょうか、


姿を一瞬しか見れないことが多いのですが、


今日は5分ほど観察できました。





2011年9月13日火曜日

癒しの森勉強会



本日の山中湖:最低14℃、最高27℃、晴れ

 富士癒しの森研究所では、今年から10年計画で地域社会が持続的に保健休養機能が高い森林を作り出していくのに資する取り組み、通称「癒しの森プロジェクト」を進めて行こうとしています。

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 その構想の中では、地域の方々が自主的に燃材や用材を求め、あるいは林内作業自体を楽しむことによって、散策や各種林内活動にとって快適な森林が作られる、ということを想定しています。

そこで、こうした森と関わる可能性のある人々にとって参考となりそうなデータ、つまり森に手を入れれば、どれだけの効率でどれだけのモノが得られて、その過程(作業)でどんな満足が得られて、林内の景観や快適性がどのように変わるのかを現実の森を使って実証することを計画しています。
我々は、この森を今のところ「実証林」と仮に呼んでいるのですが、この設計がなかなか厄介…。

で、関連分野の外部の研究者の方々に来ていただいて、お知恵を借りようと「癒しの森勉強会」を開催しました。

山梨県環境科学研究所、森林総合研究所から計5人の方に来ていただくことができました。

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実際に実証林設定候補地をめぐりながら、林の状態、何が計測できるのかについてディスカッションを行いました。

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たびたび登場しますが、簡便かつ安全な搬出機材としてロープウィンチのデモンストレーションをし、実際にけん引の体験もしてもらいました。

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最後は、青空ディスカッションです。
実証林の設計について、皆さんから忌憚ないご意見をいただき、計画のまだあいまいだった部分や、将来的に問題をきたしそうな部分をあぶりだしてもらうことができました。

これまでは高木層の構成の差にこだわっていたのですが、じっさい大差はなく、施業計画によっては一緒のものとして扱えそうで、その方が、科学的に有効性の高い実証林分が組めるのではないか、ということが見えてきました。

なお、実証林は、我々研究所だけではなく、外部の研究者の方にも研究の場として利用していただきたいと思っています。

興味のある方、あるいはご意見のある方は、
fuji2011アットマークuf.a.u-tokyo.ac.jpへご連絡いただければ幸いです。