本日の山中湖:最低0℃、最高10℃、曇り
屋根を貼るだけとなっていた、湖畔の東屋ですが、ようやく本日
完成に至りました。
カラマツの落ち葉が舞い始めており、ちょっと作業の支障になりましたが、
無事屋根が貼り終って、ほっと一安心です。
お手伝いくださった運動会のみなさん、大工さん、木材屋さん、設計士さん
に感謝感謝です。
富士演の拠点施設の一つとして、利用者の皆さんに安らぎを提供するとともに
資源循環型の癒しの森づくりを発信する場としていきたいです。
本日の山中湖:最低0℃、最高10℃、曇り
屋根を貼るだけとなっていた、湖畔の東屋ですが、ようやく本日
完成に至りました。
カラマツの落ち葉が舞い始めており、ちょっと作業の支障になりましたが、
無事屋根が貼り終って、ほっと一安心です。
お手伝いくださった運動会のみなさん、大工さん、木材屋さん、設計士さん
に感謝感謝です。
富士演の拠点施設の一つとして、利用者の皆さんに安らぎを提供するとともに
資源循環型の癒しの森づくりを発信する場としていきたいです。
本日の山中湖:最高気温23℃、最低気温14℃
朝から生ぬるい南風が吹き、曇っていたかと思えば青空が見え、
急に霧がやってくる…という目まぐるしい一日でした。
例年よりまだまだ暖かいのですが、
林内は着実に色づき始めています。
カラマツも少しずつ黄色に変わり、
ウリハダカエデは青空の下、きらきらとしていました。
リンドウが咲き、足元ばかりに気を取られていると、
何かが飛び交うパサパサとした羽音がします。
赤とんぼです。
いつもと様子が違うなと思ったら、
ほとんどがカップルになっています。
水たまりに何度も何度もタッチして産卵をしていました。
鳥達の声もあちこちから聴こえます。
カケスがギャーと鳴いたり、コゲラがギー♪
シジュウカラやホオジロはいつものメンバーと言った感じです。
一瞬でしたがモズに出会えました。
(わかりにくいですが、写真中央、薪の上にとまっています)
春のような華やかさはありませんが、
秋はシックな賑わいです。
これからがピークですね。
本日の山中湖:最低10℃、最高12℃、小雨のち曇り
夏に運動会の学生さんたちと組み立てを行った湖畔の東屋ですが、
屋根をかける工事が残されていました。
その続きの工事を21、22日の二日間行いました。
21日はあいにくの雨でした。
屋根に上がってもびしょびしょの木材の上には墨付けができないので、
仮屋根の下で部材の加工に専念しました。
午後半ばには雨が弱まったので、両端の母屋(もや:屋根の下地を
支える横架材)を取り付けることにしました。
屋根の幅はおよそ7メートルあるので、3メートルくらいの母屋材と
4メートルくらいの母屋材を接合させます。
夏に組んであった桁とボルトで貫通し、きっちり固定しました。
初日の作業はここまで。
22日も小雨で冷たい北風が吹きつけるあいにくの天気。
墨付けに支障があるほどの雨ではなかったのが幸いです。
さっそく屋根に上がっての作業となりました。
残った母屋を適当な高さで固定するための束(つか)を固定した後、
昨日と同じ要領で母屋を乗せていきます。
束と母屋の固定にはかすがいを用います。
母屋が並んだら、野地板を隙間なく並べて、ひたすら釘を打って
固定します。
釘打ちくらいとなめていましたが、さっそく筋肉痛になりました。
野地板の厚さは33ミリ、乗ってもびくともしません。
総ヒノキ張りの屋根、ちょっとぜいたく(?)ですが、ヒノキは狂いが
少ないので、安心です。
大工さんがはみ出た野地板を丸鋸で切ってくれたので、仕上がりは
きれいです。
今日は、屋根に上がっていると、冷たい北風で体が冷えてしまいます。
休憩には薪ストーブが活躍しました。
部材を作る際に出た端材も大いに役に立ちました。
今回の最後は、野地板を結露から守るルーフィング材を張る作業です。
樹木にナンバーテープを張る時のために持っていたガンタッカーが
活躍しました。
波板を貼って完成までこぎつけたかったのですが、天候に逆らえません。
また次回!
本日の山中湖:最低8℃、最高19℃、曇
10月になると、何かとキノコ関連のイベントが多い富士演習林です。
去年に引き続き、16-17日の二日間、東大教養学部1・2年生を対象とした
全学体験ゼミナール「キノコに親しむ」の現地講義が行われました。
今回参加した学生は14人。28の目がキノコを探索します。
高速道路の渋滞で若干スタートは遅れましたが、さっそくキノコ探しです。
初日は、富士演習林で最も一般的なカラマツ、アカマツ中心の林をめぐります。
袋を2つ持たせて、一方は食べられると判断したもの、
もう一方はそうでないものを入れてもらいます。
後に判定しますが、夕食の食材採取のノルマ(?)もかねたキノコ採取、
というわけです。
林内では、隊列をなして生えるホテイシメジや、大きなハナイグチなど、
様々なキノコを見ることができました。
ひととおり採取して戻ってくると、みなさん袋がパンパン。
しかも、「食べられる方」がはるかに多い…。
皆さん楽観的ですね。いや、食欲旺盛というべきか。
採取してきたキノコをシートに広げて、仕分け、観察です。
今日は種類も量も多く、観察のしがいがありました。
「食べられるほう」のなかでも、やはりテングタケのような毒キノコ、
古くなって食用に適さないキノコがありました。
一方で「食べられないほう」にもタマゴタケなどの食べられるキノコがありました。
夕食のための収穫物は厳密に仕分け、ハナイグチ、ヌメリイグチ、ナラタケ、
カヤタケ、タマゴタケ、ヤマイグチをキノコ汁用の食材としました。
その夜のキノコ汁は本当においしく、みなさんお代りをしておりました。
2日目は、朝に寒地性樹種試験地の方面へ、キノコ採取に出かけました。
モミ属やトウヒ属の樹種が植林され、菌根性キノコの発生が期待できる
ところですが、今回は目立った発生は見られませんでした。
その後は、キノコと関わりを持つご近所さん訪問です。
Tさんのお宅では、家の裏の林でのキノコ栽培を見せてもらいました。
Tさんは炭焼きの仕事をしていて、県有林で、県から炭焼き用の木を払い下げて
採ってきます。
炭焼きはナラしか使わないのですが、天然林には当然それ以外のも含まれます。
Tさんは、その有効利用としてヤマハンノキを利用したナメコ栽培を行っています。
みんなナメコの群生に目を見張り、「売らないんですか」との質問も。
Tさんは、近所や親類にあげて喜んでもらえればいいと考えていて、販売は
しないそうです。
次には、山によくキノコを採りに行くHさんを訪ねました。
Tさん宅ではさっそく、アシナガ(ナラタケのこと)の澄まし汁の歓待を
いただきました。キノコ味が出てすごくおいしい汁でした。
Hさんには、実際にご自身がよく行く山にも案内していただき、
どんなキノコを採っているのか、説明していただきました。
写真はその一つ、チャナメツムタケ。こちらでは「くりたけ」と呼ぶそうです。
Hさんがとるキノコの種類はわずか4,5種類。
これほどのベテランにしてこの種類は意外かもしれませんが、Hさんいわく
「知らないキノコは一切手を出さない」。
これこそがキノコ採りの極意なのかもしれません。
ほか、Hさんには薬草のことも教えてもらい、山と深くかかわる文化の
奥深さも垣間見せていただきました。
平成22年10月8日(金)
東京大学基金の特別体験セミナーが開催され、21名の参加者を迎えて、キノコに親しむイベントが開催されました。幸い天気にも恵まれ、さわやかな空気を胸一杯に吸い込みながらのキノコ探しとなりました。講義室で挨拶とスタッフ紹介をした後、早速、キノコ探し始めました。寮の目の前に現れたのは、アセタケの仲間、この名前は間違って食したときに汗がでるほど辛い思いをすることから来ているという説明に、参加者の皆さんの関心も高まります。
道路を横断して湖畔側に出ると、少し林内の湿度が高いせいか、あちこちで歓声が上がります。まず私たちの目を楽しませてくれたのは、テングタケ。毒キノコですが、小さなサイズから見事なキノコの傘まで固まって生えていました。
また、同じところにタマゴタケの食べごろサイズもあり、こちらはひとしきり写真のモデルになった後、昼食のおかずに頂くことにしました。
湖畔のヨット部の艇庫前で記念撮影をした後、再びキノコ探しをすると、今度はクギタケを発見。こちらも富士演習林で採れる食用キノコの代表格で、釘のような形の面白さに心惹かれるキノコです。
湖畔広場に出て、建設中の東屋で一休憩。屋根が完成していないのが残念ですが、こちらの屋根も今月末には完成予定。富士演習林の開設当初に、学生たちに労働していただいたアルバイト・ヂンストが今日のアルバイトという語源になっているという話などが出ました。
湖畔広場をさらに進むと、本命のハナイグチがまとまって生えているところを発見。カラマツを取り囲むように生えているのですが、全てのカラマツに生えているわけではなく、どうして特定のカラマツにだけ生えるのか不思議です。サイズは小さいものの、食べごろサイズが結構採れました。やっぱり食べられるキノコが採れると自然と盛り上がります。
昼食では、参加者全員で採ったハナイグチやクギタケを入れたキノコ汁を頂きました。いつの間にか時間を少しオーバーしてしまうほど夢中で採っていたせいか、すっかりおなかも空いて、3杯もおかわりをされた方もいるほどでした。クギタケは熱すると何と見事な紫色に。ちょっとびっくりするような色ですが味は美味でした。
午後からは、講義室で富士演習林の紹介とキノコと人間のかかわりに関する話題提供を行いました。演習林の紹介では、東大演習林全体のご紹介と富士演習林の特徴とこれからやろうとしていることについて紹介させていただきました。キノコと人間のかかわりでは、キノコの生活史や学術的な特徴を説明した後、キノコと人との関わり、毒キノコの見分け方、キノコの食文化などに関する話題提供をさせていただきました。
講演終了後の質疑応答では、なぜマツタケが最近減ったのか、キノコの発生と音に関係はあるのか、といったキノコに話題だけにとどまらず、森林と人の関わりに関して、原生自然ではない森林の価値、どのような森林がよい森林なのか、など深く考えさせられるような鋭い質問が続き、参加者の皆さんの自然観や森林観の深さにこちらが教わることばかりでした。最後まで熱心に討論をしていただき、イベントは盛会のうちに完了しました。
10月2日(土)に東京大学教職員向け特別ガイド「きのこに親しむ」が開催されました。このイベントは昨年に引き続き、2回目となります。今年度は41名の参加があり、午前と午後の2回に分けてキノコ採取を行いました。
午前中は「食べられるキノコを探す」という目的で、ハナイグチなど富士演習林で主に採れる4種類のキノコを探しました。思い思いに林内に散らばって探すと、あちこちで歓声が上がります。
採ってきたキノコはブルーシートに広げて分類し、その特徴と毒キノコの見分け方(実は、全く法則がない!)について「キノコ先生」こと斎藤助教が説明しました。
夏場の異常気象のため、昨年に比べるとキノコの発育は決してよくありませんでしたが、参加者の努力と根性で(?)キノコ汁を楽しめるだけの量を採ることができました。
お昼にはお待ちかねのみんなで採ったキノコが入ったキノコ汁
キノコ採取はキノコを採って持ち帰りみんなで食べるのが楽しみの一つです。
午後には「あらゆるキノコを採取する」という目的で、午前とは異なる場所を4班に分かれてキノコ採取を行いました。
こちらはノボリリュウ。主に2種類があるそうです。変わった形をしていますね。
こちらはタマゴタケが地上に出てきたところ。これが24時間以内に見事なキノコの形になります。
こうした寿命の短さもキノコの魅力だといえるのかもしれません。
最後に、採取した様々なキノコの特徴を解説し、キノコの多様さ、面白さをみんなが感じて本イベントは無事に終了しました。
普段はなかなか立ち入らない森林の中で、五感をフル活用して必死にキノコを探す中で、少しだけ野生の感覚を思い出して頂いたかもしれません。