2020年7月21日火曜日

研究所の本が出ます

富士癒しの森研究所の9年間の取り組みが本になります!
本のタイトルは、「東大式 癒しの森のつくり方:森の恵みと暮らしをつなぐ 」です。


出版社さんからの情報はこちら。
http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1608-2.html
ただいま、鋭意校正作業中です。
<目次>
はじめに
第1部 癒しの森と森づくり
 第1章 富士山麓・山中湖畔で始まる、新たな森と人とのつながり
  1 東京大学の森「富士癒しの森研究所」
  2 山中湖村のたどった道──寒村から国内有数のリゾート地へ
  3 「癒しの森プロジェクト」始まる!
 第2章 みんなでつくる癒しの森
  1 癒しの森ってどんな森?
  2 森は動いている
  3 癒しの森のつくり方
  4 癒しの森づくりが拓く未来
 第3章 癒しの森を支える技と心得
  1 森にひそむ危険
  2 癒しの森のリスク管理
    【コラム1】樹木の見た目は生き様
  3 森を快適に保つ
  4 「あっ、危ない」──山しごとを安全に行うために
    【コラム2】東屋──道ぞいの危険木を有効利用
  5 森づくりの便利な道具
    【コラム3】台風被害木を生かすアイデア〜パネル式看板再生プロジェクト〜
    【コラム4】癒しの森からの木材を活用した建物──富士癒しの森講義室
 第4章 薪のある暮らし──癒しの森の原動力
  1 古くて新しい薪
  2 上手な薪の使い方
    【コラム5】薪棚をつくろう   
  3 薪ストーブを選ぶ
  4 薪を割る
  5 薪を積む
  6 薪で料理を楽しむ
第2部 癒しの森でできること
 第5章 癒しの森で学ぶ
  1 自分たちの手で癒しの森をつくる
  2 森のエネルギーを使いこなす
  3 癒しの森をデザインする
  4 癒しの森をつかった音のワークショップ
 第6章 山しごとをイベントに
 第7章 癒しの森でこころを整える
  1 森林散策カウンセリングとは
  2 カウンセリングに最適な森林空間とは
    【コラム6】森林散策カウンセラーになるには?
  3 こころのために森を使う
おわりに
<価格>2000+税
秋に出版予定ですので、乞うご期待!!

2020年7月10日金曜日

森活で健康!癒しの森の朝もや音楽会

「音楽でコロナ疲れを癒したい!」NHK交響楽団の弦楽器トリオの想いに、「森でコロナ疲れを癒したい!」東京大学富士癒しの森研究所の想いが共鳴し、森の中のオープンテラスで音楽会を開催することとなりました。
秋の気配を感じる晩夏の朝、「癒しの森」へお散歩にお出かけください。森の中に響く、素敵な音楽に出会えることでしょう。
この音楽会は、弦楽器トリオの取り組みClassic Encourageに賛同し、東京大学富士癒しの森研究所が会場を提供し、「癒しの森の会」が主催して行うものです。
参加は寄付制で、お一人1000円以上の賛助金をお願いいたします。
(主催:癒しの森の会、共催:山中湖村・山中湖おもてなしの会)
日時:2020830日(日)朝6時開演(開場5時半)雨天決行、演奏は45分程度
会場:東京大学富士癒しの森講義室 オープンテラス
奏者:大宮臨太郎(Violin, NHK交響楽団)・坂口弦太郎(ViolaNHK交響楽団)・山内俊輔(CelloNHK交響楽団
演目:ゴルトベルク変奏曲 J. S. Bach, Goldberg Variations BWV988
車で直接のご来場はできません。
この企画は、山中湖村の健康づくりポイント事業の一環として実施します。
山中湖の朝もやの森林の中、気持ちの良い散歩を楽しみながらお集まりください。
散歩コースについては、以下の散歩マップをご覧ください。

*チラシ(PDF)のダウンロードはこちらから。役場や観光案内所など公共施設でも配布しています。
席:オープンテラス周辺の森の中に自由に場所を確保してください。各自キャンプ椅子やレジャーシートを持参することをお勧めします。
その他:
新型コロナ感染対策のためにも会場では距離をおいて、お客様どうしのトラブルにならないよう、ご配慮ください。また、発熱があるなど体調に不安のある方は、来場をご遠慮ください。
・ペット連れ、お子様連れ歓迎します。ペットおよびお子様からは賛助金を頂きません。森に立ち入ると危険な動物、植物により怪我をすることもあります。くれぐれもペットおよびお子様から目を離さぬよう、ご注意ねがいます。
・当日は、山中湖おもてなしの会提供によるコーヒーサービスと軽食の販売を予定しています。
・朝つゆで足もとが濡れますので履き物の準備をおねがいします。

●問い合わせ先
東京大学富士癒しの森研究所:fuji[アット]uf.a.u-tokyo.ac.jp ([アット]を@に置き換えて送信してください
※お電話でのお問い合わせはご遠慮ください。

2020年6月29日月曜日

山中寮周りの危険木処理

本日の山中湖:最低12℃、最高23℃、曇り時々晴れ
待ちに待った貴重な梅雨の晴れ間です。
兼ねてから課題となっていた、山中寮周りの危険木の処理作業に取り組みました。
山中寮の管理人さんにも参加してもらって、研究所と山中寮の共同作業の機会ともなりました。

中でも一番のターゲットは、枯れてしまった大きなアカマツです。
アカマツは、もろく倒れやすい、そして折れやすい上に、重量もあるので特に危険です。
しかも、今回の木は、重心が建物や通路側に少し傾いていて、それとは逆の方向に倒す必要がありました。

まずはなるべく高いところにロープをかけます。
ロープがかけられたら、他の木にくくりつけた滑車を介して、安全なところからロープウインチで軽くテンションをかけて、少なくとも建物の方に倒れ込まないようにしました。

そしていよいよ伐倒です。
チェーンソーで受け口と追い口を入れたのち、ロープウインチで強く引き倒します。

が、今回は残念ながら、思った方向から少しずれて倒れてしまい、近くの木にかかってしまいました。
そこで、新たに別な木に滑車をつけて、引っ張る方向を変えて、横に引っ張ることで、無事に倒しきることができました。
さすが大きなアカマツなので、地面に倒れこんだ時には、ズズーンと地響きがしました。

木が倒れたあとは、反省会。
どうして、思った方向からずれてしまったのか、切り口を詳細に観察して原因を推測しました。
ともかく、災害が起こることなく処理することができてよかったです。

2020年6月25日木曜日

お試しチェーンソー講習

本日の山中湖:最低17℃、最高25℃、曇り
山中湖村では、いわゆる「林業」は盛んではありませんが、たくさんの方がチェーンソーを持っていることが、これまでの研究からわかってきました。
林業目的ではないチェーンソーユーザーの安全確保は気になる所で、将来的に当研究所としてもチェーンソーを安全に楽しく使うための講座を企画したいと考えてきました。
チェーンソーを持っているけれど、日常的に使っているわけではない、気心の知れた地域住民の方に来ていただき、「お試しチェーンソー講習」を初めてみました。
どんなことを知りたいというニーズがあるのか、どんな教材やプログラムを用意するのが効果的なのかを検討する土台として、まずはモニター企画的にやってみようというわけです。

今日は第1回目ということで、チェーンソーを使う前に揃えておきたい防護装備や、メンテナンスに必要な道具、基本的なチェーンソーの取り扱い方などを説明させていただきました。
本当にさわりの部分だけ、と思っていたのですが、参加いただいた方の質問に促されるままに説明にも熱が入り、あっという間に2時間が経っていました。
次回は、最低限の安全装備を揃えていただいた上で、実技を交えた講習内容に踏み出していきたいと思っています。

2020年6月2日火曜日

新任職員の研修

本日の山中湖:最低15℃、最高23℃、晴れ
今年度、技術職員の異動がありましたが、新たに着任した職員の林内業務は交代勤務制が続いていたために、ほとんどできずにいました。
山梨県の緊急事態宣言が解除されたことで、通常勤務体制に戻し、ようやく林内作業を本格的にやってもらうことができるようになりました。
新任の教員は、こちらに来て初めて本格的に危険木処理作業を行うということで、所員全員が揃っての安全確認をしました。

チェーンソーを使う前、使っている最中の注意事項や決まりごとを、ゆっくり全員で確認し、基礎の基礎ということで玉切りの実技研修をしました。

危険木を伐採する際に、かかり木を回避するために使うロープウインチは、今日が初めてということで、これも一からゆっくり機械の特性を説明し、1本だけ危険木の伐採をこなすこなすことができました。
作業効率は落ちますが、しばらくは安全確認に時間を割きながらの森林管理が行われていく予定です。

2020年5月15日金曜日

青空オンライン会議

本日の山中湖:最低5℃、最高24℃、快晴
新型コロナウイルスの影響で、軒並み学生実習が中止となるなど、当研究所でも今までにない事態となっています。
いつも通り、季節がめぐり、爽やかな初夏の陽気と生き物の活発さとは対照的です。

今日は、東京にいる方とのオンライン講義があったので、こちら側からは、初夏の森の様子も伝えたいということで、昨年整備した講義室のウッドデッキから会議に参加しました。
こちらの新緑の鮮やかさや、鳥のさえずりなどがうまく伝わり、初対面の方もいる中での会議でもリラックスし、議論も前向きに進みました。
会議の場として森を活用することに、手応えを感じました。
オンライン会議がこの先、標準化されるかもしれませんが、そのための環境として森の活用も積極的に考えていきたいと思います。


2020年4月25日土曜日

春の彩り

本日の山中湖:最低-2℃、最高13℃、快晴
本来であれば、今日は、特別ガイド「春の彩りを訪ねて」が行われる予定でした。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、やむを得ず中止となってしまいました。
本当に、みなさんに来ていただきたかった、という日和でしたので、ぜひ写真だけでもお届けし、すこしでも癒しをお分けできたら、と思います。

いつもより1週間以上早く咲き始めたサクラでしたが、その後、ゆっくりと開花が進み、今がちょうど見ごろになっています。新緑も見え始め、サクラとの淡いコントラストがきれいです。
こちらのサクラは、マメザクラと呼ばれる野生のサクラがメインで、その名の通り、小型のサクラです。森の中で控えめに彩りを加えます。


ソメイヨシノなどの園芸品種と比べると、花のつき方に豪華さはありませんが、独特の美しさがあります。

サクラの開花は小鳥たちにとっても「ごほうび」のようです。
たくさんのメジロがやってきて、蜜を吸ってました。

春の芽吹きは緑とは限りません。緑の葉っぱが出てくるまでの一瞬だけ、枝先が赤みを帯びるものも多いです。これは春紅葉と呼ばれます。

近寄ってみると、芽鱗と呼ばれる、冬芽を包んでいた鱗片が赤く輝いています。
これはカエデの芽吹きです。

カエデの仲間も、今が花の季節です。小さいのでよく見ないとわかりませんが、小さな可愛い花を見つかるはずです。まだつぼみの状態ですが、赤く垂れさがっているのが、カエデの花です。

小さい花といえば、山中湖周辺では、アブラチャンという木が多いのが特徴です。
4月頭に咲く花ですが、この時期でもまだかろうじて花が残っていました。

この時期は、足元の彩りも楽しみです。
虫の目になって探すと、小さな春の息吹を見つけられます。

これは、ヒナスミレというスミレです。スミレは紫色のものが多いですが、これはピンクに近い色合いです。

よく見ると、足元のコケもなかなかきれいです。
音符をさかさまにしたようなものは、「葯(やく)」という、コケの胞子を散布するための期間です。
コケにとっての花のようなものです。

まだこの時期は、木々の葉はほとんど開いていないので、遠くまで見通すことができます。
木々の隙間から、まだまだ真っ白な富士山を眺めることもできました。