6日の山中湖:最低-2℃、最高6℃、曇り
7日の山中湖:最低-3℃、最高9℃、晴れ
新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
今年は新年早々から、東京大学1・2年生向けの実習がありました。
これまで11月に開催されてきた「森のエネルギーを使いこなす」が、新たな形で2泊3日の日程で行われました。
厳寒の山中湖で森のエネルギーを実感する、はずだったのですが、今年の年明けは記録的な暖かさだそうで、あまり東京と変わらないね、という声も聴かれました。
参加学生は20名、6日午前中までの間は、3つの班に分かれてのプログラムです。
それぞれ薪割り、間伐、薪ストーブ利用者への聞き取り調査の演習をやりました。
薪割りは、安全確保の対策を説明した後、基本技術を体得してもらいました。
和斧、洋斧、おもり式薪割り機、エンジン薪割り機など、各種の方法を体験してもらいました。
アンケートによると、今回も和斧が一番気持良く使えたようです。
割った薪は、薪棚に積んで、体積(層積体積)を計測し、丸太の実体積からどのくらいかさばってしまうのかを検討してもらいました。
間伐実習では、手ノコで切れるサイズのカラマツを各自伐倒してもらい、得られる木材の体積をいくつかの方法で推計しました。班ごとに与えられた課題に沿って、用材として販売した場合、エネルギーとして使った場合、近くのキャンプ場で薪として売った場合、どれだけの得るものがあるか、演習問題に取り組んでもらいました。
地元住民、移住者それぞれの薪ストーブ利用者を訪ね、薪利用の実態や利用者の考えなどについて、聞き取り調査をしました。
人生観などにも触れることができ、それが学生にとって、とても印象深かったようです。
2日目の午後は、少し足を伸ばしてお隣の道志村へ。
間伐遅れの森林に手をいれ、エネルギーその他で活用し、地域活性化をはかるNPO道志・森づくりネットワークさんの取り組みを案内していただきました。
間伐在集材の現場では、独自に開発されたというロープ架線による集材システム「マッシュプーリー」を紹介いただきました。山中湖とは違って急傾斜地が大部分を占める道志村。下げ荷を安全にこなすということが課題になるそうですが、これを解決できるのがこのシステムだそうです。
そうして引き出された木材が集積される「木の駅」をご案内いただきました。
現状では単価の低い薪の取引しかないそうですが、1日に1人が運んでこられる量の限界も目にして、仕事として成り立たせることの難しさも実感したました。
「木の駅」の薪を使って運営される温泉施設の薪ボイラーも見学させていただきました。
温泉施設が改装中ということで、残念ながら運転状態はみられなかったのですが、薪燃焼の現代的な設備を垣間見られた事は貴重でした。
2日目は実は、炭焼きも平行して行っていたのですが、残念ながらこれは失敗。
収炭率が32%と高過ぎ、炭化が不完全なものが含まれていました。原木の水分が多すぎたかもしれません。。。
最終日は、焚き火料理の調理実習。内職班は、ひたすら食材の下ごしらえ。外職班は落ち枝を集めて林内清掃&盛大な焚き火です。
これはシカ肉のミンチを作っているところ。のちほど、シカ肉のキーマカレーになりました。熾き火の上に竹筒。この中にパン生地を入れてパンを焼きました。
熾き火の下にはチーズなどを詰めたかぼちゃを埋めて蒸し焼き。いい具合にチーズがとろけました。
これも、熾き火を利用して、シカ肉のロースト。
お行儀は良くないですが…、各料理に群がってむしゃむしゃ。
どれもおいしい、と大好評で、用意したものは綺麗になくなりました。
今回も、頭と五感で森のエネルギーを知る良い機会になったのでは、と思います。
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