3日の山中湖:最低18℃、最高33℃、晴れ
4日の山中湖:最低19℃、最高25℃、雨
今年度の吉田高校の課題研究のための現地活動が、この2日間行われました。
初日は、山中湖の観測史上最高気温に並ぶ厳しい暑さでしたが、2日目は一転して雨のため涼しい1日となりました。
今回は、研究所で取り組んでいるナラ枯れ防除試験を題材に、この夏休み期間でできることをやってみることとしました。
初日はちょうど別のナラ枯れ関連の試験で、トラップに設置したカシノナガキクイムシを収集する作業が行われていたので、同行させてもらい、トラップに付いたカシノナガキクイムシを回収する作業を体験したり、ナラ枯れによって起こるさまざまな現象を観察してもらいました。
午前中に見学した試験では、粘着テープがミズナラの木に隈なく巻かれています。
ミズナラに寄ってきたカシノナガキクイムシがこの粘着テープに捕まるというわけです。他の虫もたくさん捕まってしまうので、その中から小さなカシノナガキクイムシを見つけ出して、ピンセットで回収していきます。
去年枯れたミズナラの根元からはカエンタケが発生していました。もちろん食べてはいけませんが、触ってもいけないという注意事項を高校生にも知ってもらうことができました。
初日の午後は本題のナラ枯れ防除試験に関する作業を、研究所の職員と一緒にやってもらいました。この試験は、ヒノキなどの精油成分を用いて、ナラの木にカシノナガキクイムシが飛来しないようにできるのでは、という仮説に基づいて行われています。高校生には、試薬の継ぎ足し作業と、粘着テープによるトラップの張り替え作業を体験してもらいました。
中には、すでにカシノナガキクイムシが飛来し、穿孔されてしまっているものがありました。それについて、小さな粘着テープトラップでは、有効なデータが取れないこともあるため、話し合って、一定の幅に限定してその中で確認できる穿孔をピンでマークして計数する方法を試してみました。
2日は雨のため室内作業に徹して、これまでこの試験で回収した粘着テープに付いたカシノナガキクイムシを数えよう、ということになりました。
今回は、オスとメスに分けて数えることに挑戦しようということで、その特徴を確実に覚えるために、計数の前に写生に取り組むことにしました。あまりに小さいので細かい特徴を確認するのに苦労しましたが、マクロ撮影をした写真も参考にするなどして、描き上げることができました。
いよいよ計数です。まずは、回収されていた粘着テープを試験木ごと、試験期間ごとに分類してオスとメスに分けて、付着したカシノナガキクイムシの数を確認していきました。
得られたデータは表計算ソフトで簡単な集計作業をしてみるところまでやって、今回の現地での活動は終了となりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿