2022年1月28日金曜日

高校生によるナラ枯れ関連パンフレット

 富士癒しの森研究所では、今年度、山梨県立吉田高等学校の生徒さんたちによる課外研究活動に協力してきました(関連記事その1その2)。

このたび、1年間の研究活動の成果の一つとして、一般の方にもわかりやすいナラ枯れについて知るためのパンフレットと、新しい技術を活用した効率的なナラ枯れ調査方法を紹介するパンフレットを作って提供してくれました。なお、ここで紹介された調査方法は、実際に山中湖村によるナラ枯れ調査に使われました。

これらのパンフレットは、以下からダウンロードしていただけます。ご自由にご活用いただければ幸いです。

  • 吉田高校発!ナラ枯れハンドブック

  • GISを利用したナラ枯れ調査方法




2022年1月25日火曜日

山中寮との共同作業

 本日の山中湖:最低-5℃、最高3℃、くもり


本日、山中寮との共同作業を行いました。

山中寮の前の根倒れしているカエデを伐採しました。

月に一度のペースで、山中寮周りの環境整備を行う予定です。





2022年1月7日金曜日

年の初めの雪景色

本日の山中湖:最低-10℃、最高4℃、晴れ。

あけましておめでとうございます。
今年は仕事始めの週から雪景色となりました。
積雪は多くなく、おおよそ5㎝くらいといったところ。
カケスのギャーギャー鳴く声にさそわれて事務所の外へ。
まばゆい光に溢れた研究所の林内。
雪が積もる+晴れ、は雪目、雪焼け、要注意ですね。
地面を覆ってくれた雪は、早速、生き物たちの「あと」を残していました。
キツネの足あとがひとすじ。スタスタと歩く姿が目に浮かびます。
探すと、他にも、鳥たちやリスの足あとも。
と、足元ばかり気にしていると、頭上から雪がふぁらふぁら落ちてきます。
見上げると、鳥たちが木々のあちこちで餌探し。
頭上のツルマサキにはシジュウカラ3羽が夢中になって実をついばんでいます。
そこへばさっと大きな鳥が!キジバトです。ヒトが真下にいることに気付かず、やってきたのでしょう。目が合うやいなや、すぐさま飛んで行きました。
ツルマサキなどの木々の実は鳥たちの大事な冬の食べ物ですね。
分かりにくいですが…左が♀、右が♂ 立派なツノです
すると今度は森の中からがさがさ…何かと思えば、シカでした。
シカは全く珍しくない存在ですが、面白いタイミングに出くわしました。
今はシカの恋の季節。まさに、オスがお相手を探し求め、メスを追いかけているところでした。
事務所の薪ストーブも元気に活躍中
この冬の寒さはこれからが本番。
薪ストーブに支えてもらいながら、寒さに負けず元気に過ごしていきたいものです。
それでは、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2021年12月19日日曜日

体験活動プログラムで落ち葉焚き

 本日の山中湖:最低−10℃、最高4℃、快晴

この冬初めて氷点下2桁台の冷え込みとなりました。

今年最後の教育系の活動になる体験活動プログラム「森の人になろう 〜森と暮らす仕事〜」が昨日から二日間行われ、1年生から4年生までの学生4名が参加しました。

本来であれば、夏の部もあって、今回が2回目の体験になるはずでしたが、夏はコロナのために中止となってしまいました。体験できる内容は半分になりますが、できるだけ濃い体験をしてもらいたいと臨みました。


1日目の昨日は、癒しの森について解説しながら軽く散策した後に、薪割り体験と落ち葉焚きの事前準備として、焚き場の準備と枝拾いをしてもらいました。


いよいよ、本日は朝から落ち葉焚きの開始です。いつものように、まずは拾い集めた枯れ枝に火をつけてしっかり火を大きくすることから始めます。


十分に熾火ができたら、そこへかき集めた落ち葉を少しずつ投入して燃やしていきます。
今日は、雪が少し残っていて湿っていたためか、少しずつしか燃やすことができませんでした。


お昼休みは、お楽しみの焚き火料理の数々です。シカ肉のローストや、鳥の丸焼き、サケのちゃんちゃん焼き、マダイの塩釜焼きなどなど、多彩な料理が次々に出来上がり、そして出来上がった先からみなさんの胃袋に収まっていきました。
これで今年最後の催しも無事終了ということになります。今年もコロナに悩まされた一年でしたが、できる範囲で精一杯のことができた一年だったと思います。
みなさまも良い年をお迎えください。



2021年12月15日水曜日

シカの試験捕獲

 本日の山中湖:最低−6℃、最高10℃、快晴

すっかり冬らしい毎日となってきた山中湖です。


昨日はみぞれが降り、その後濃霧が発生して冷え込んだため、今朝は霧氷がきれいにみられました。木の表面についた地衣類もきれいに霜を見にまとっていました。

本日は、研究所初の試みとして、山中湖村と共同してシカの捕獲に取り組みました。

周辺地域では、活発に管理捕獲が実施され、奥山の方ではかなりシカの生息頭数が抑えられているそうですが、逆に、人の生活エリアでシカが増えているそうです。

研究所に設置した定点カメラでも、シカの増加傾向が確認されていますし、林内の下層植生はこのところだいぶ淋しくなってきました。周辺でもシカによる庭の植物への被害や、交通事故はよく聞かれる話で、人の生活エリアでのシカの管理が目下の課題となっています。

今回の試験捕獲のテーマは、こうした課題に対応するものですが、いかにスマートにシカの頭数管理につなげるか、ということが研究所として検討したいポイントでした。

10年間撮り溜めた定点カメラによるデータから、今回の時期、時間帯が絞り込まれ、本日を迎えました。

本日は朝7時からドローンを飛ばし、研究所とその周辺の森の中でどのあたりにどのくらいのシカがいるのか把握しようと試みました。

撮影が終わってドローンが戻ってきたら、記録メディアを取り出して、パソコンと大型モニタを使ってすぐ再生します。今回は、熱に応じて色分けをして撮影されるサーマルカメラも用いました。普通のカメラだと、シカの毛色が地面の色と同化してしまって全く確認できないような状態でしたが、サーマルカメラの映像でははっきりとシカを確認することができました。

今回は、20数頭がある程度固まっていることが確認できました。猟師さんが一堂に会したミーティングで、ドローンで観察した結果を共有して、猟師さんたちがそれぞれの配置につきました。

射手が配置がつくと、共有されたシカの位置情報を念頭に勢子が配置についてシカを追い立ていきます。こうして、射手がいる方へシカを追い込む予定だったのですが、今回は、勢子が全て配置に着く前に、シカが林外に逃げ出してしまい、空振りに終わってしまいました。

捕獲には至りませんでしたが、事前にシカの生息状況を把握して、それを捕獲作業につなげることに関しては、大きな手応えを感じました。今後また、山中湖村と協議して、さらなる試験を検討していきたいと思います。



2021年11月14日日曜日

全学体験ゼミ「森のエネルギーを使いこなす」2021

 13日の山中湖:最低−3℃、最高13℃、晴れ

14日の山中湖:最低−2℃、最高14℃、晴れ

長年続く1、2年生向けの全学体験ゼミナール「森のエネルギーを使いこなす」は、今年も日帰りプログラムとなりました。

滞在時間が短いのは残念ですが、去年同様、濃密なプログラムをこなしてもらいました。

5人の班に分かれて薪ストーブを使っているお宅を訪問したり、薪をお祭りの出店に活用しているところを訪ねたりして、薪を使う事情について直に声を聞いて「薪を使うこと」の意味を学びました。

その裏では、別の班が、森の中で間伐に挑戦し、伐り倒した木を計測して、どれだけのエネルギーが得られるのかを計算し、評価してみました。


その他にも風呂沸かし、落ち枝集めと焚き火料理など、さまざまな「森のエネルギーを使いこなす」体験に取り組んでもらいました。

森のエネルギーを活用した料理は、学生にとって一番のお楽しみだったかもしれません。今回もチーズなど具を詰め込んだカボチャの丸焼き、薪がまピザなど、歓声を上げながら味わっていました。


2021年11月5日金曜日

「癒しの森」の試験一般開放

 4日の山中湖:最低2℃、最高15℃、晴れ

5日の山中湖:最低1℃、最高16℃、晴れ

富士癒しの森研究所では、近いうちに、演習林の一部エリアを地域住民の方々や、観光客など来訪者の方々に一般開放することを計画しています。

そのための一歩として、この二日間、一般開放をする試みをしました。

幸いにも、2日間とも気持ちの良い秋晴れで、季節の進みも順調で、ちょうど紅葉のピークとなりました。

低く傾いた日光に照らされる紅葉のなか、さまざまな方が林内をゆっくり散策されました。

それぞれ、50人ほど、合計100名ほどの方が散策に訪れました。

いらっしゃった方々にはアンケートにご協力いただきました。今後、このアンケートの回答を分析して、どのような開放の仕方が良いのか、考えていきたいと思います。