このところ、年に一度行っている外部先進事例の視察・研修ですが、今年度は、去年に引き続きフットパスをテーマに、東京・町田市を訪れました。今回は、山中湖村の地元の有志の方にも参加いただき、合計10名での訪問となりました。
ニュータウンや郊外型の大型施設の街並みを抜けると、まるで魔法にでもかかったように、どこか「なつかしい」と感じさせるような農村の空間がありました。
ここから、今回のフットパス研修は始まりました。東京にいることを忘れるような風景ですね。
2月14日の大雪が残ってはいましたが、オオイヌノフグリやウメの花が咲きはじめ、春の到来が感じられました。
山中湖はまだ1メートル以上の雪があるので、これもまた別世界を思わせました。
このあたりの第一の特徴が、谷戸(やと)と呼ばれる地形だそうです。丘陵地の間に細長く谷が伸び、そこに水田が開かれてきました。その地形から谷戸の中は湿気が多く、ずぶ田と呼ばれる湿田もありました。谷戸に関してはこちらが参考になります。
行く道の途中には恵泉女学院大学の農場があり、たまたま居合わせた職員の方にお話を伺うこともできました。新入生は必修の科目として農業を体験して、作物がどうやって作られるのかを一年かけて身をもって学ぶのだそうです。素晴らしい教育ですね。
雪深いこんな道も行きました。鎌倉に抜ける古道なのだそうです。
今は赤道となっており、フットパスにとっての赤道の重要性を改めて認識させられました。
こうした道のメンテナンスとしては、恒常的なものはありませんが、倒木など通行の支障になるものを取り除いたりしているそうです。
フットパスの要所要所には、手作りの標識が立てられていました。標識を立てる際には、周囲の地主さんに挨拶をして、了解を得ているそうです。とても大事なことですね。
今回のコースの見どころの一つ、切通しです。かつての人々の往来がしのばれます。
NPOでは谷戸に面した森林や竹林の手入れも請け負っているそうです。森林はクヌギやコナラなどのかつての薪炭林ですが、暗くなってきているため、除間伐をしているそうです。作業道具などは市が無償で貸与してくれるのだそうです。
かつての宿場だった、この地域の中心地も歩きました。板塀で宅地を囲ってかつての景観再生も行われているそうです。
旧宿場の一角には昨秋に里山交流館という拠点施設もできています。歩きに来る人が立ち寄り、食事や農産物などの買い物をしていくそうです。
昼食は、地元の農家のお宅に上げていただき、自家製食材のおいしいおいしい手作り料理をいただきました。
おいしい料理を前に、話が弾み、とても賑やかな交流ができました。山中湖の地元から参加した方々も、次は山中湖で、と意気込んでおられました。今後の交流の継続が楽しみですね。
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