2023年1月31日火曜日

森林を活用した企業研修に関する研究会

30日の山中湖:最低−12℃、最高4℃、晴れ

31日の山中湖:最低−11℃、最高4℃、晴れ

このところ、真冬らしい日々が続いていますが、山中湖ではあまり雪は降らず、林内はうっすらと雪化粧をしている程度です。


この二日間、富士癒しの森研究所と山中寮をメイン会場に、森林を活用した企業研修に取り組んでいる関係者の皆さんが一堂に会する研究会が行われました。

当研究所からは、学生や地域住民向けの行なっている森での作業プログラムをメインに紹介しながら、林内をご案内させていただきました。

林内での現地視察が終わったら、あとは山中寮に缶詰でみっちりとワークショップです。森林内での作業を研修プログラムにすることの意義や、研修の場を森林とすることで期待される効果、企業の健康経営と森林での研修をどう繋げたらいいのか、といったことがグループに分かれて活発に話し合われました。

キンと冷えた朝の湖畔では、波打ち際に水晶のようにできた氷の造形に出会うことができ、みなさん、その美しさに感動していました。サプライズのご褒美となったようです。
企業研修という切り口でも、森が人に近いものとなっていくことを期待したいと思います。

2023年1月22日日曜日

キャンパス整備のためのマメザクラの視察

 本日の山中湖:最低−8℃、最高4℃、晴れ

本日は、東京の駒場キャンパスからお客さんがありました。

駒場キャンパスでは、緑地整備に今後、各種のサクラを導入したいということで、担当の教職員と造園会社の方々がマメザクラの生育状況を視察にきました。

林内に生えているマメザクラは、根本からの萌芽がよく出るようで、この性質を活かすことで長期にわたって育てていける可能性が見えてきました。

足元では、丹念に探すとたくさんのマメザクラの実生が見つかりました。

マメザクラは個体ごとに個性が豊かなので、今後こうした実生をキャンパスに移植することで、野生個体の個性を活かしたキャンパス整備を図っていくことを見当していくことになりそうです。

いつの日か、マメザクラがキャンパス内で咲くことを楽しみにしています。

2022年12月18日日曜日

冬の体験活動プログラムと落ち葉焚き

17日の山中湖:最低-3℃、最高5℃、小雪

18日の山中湖:最低-2℃、最高1℃、晴れ

この週末は体験活動プログラム「森の人になろう - 森と暮らす仕事」の冬の部が行われました。

初日は、お昼近くから小雪がちらつき、天気が気がかりでしたが、外での作業には支障のない程度で済みました。

落ちてきた雪は、結晶がはっきりと見えました。

今年ナラ枯れの被害を受けて枯れてしまったナラの木が、道路に近いということで伐採してあったものを、薪にする仕事を体験してもらいました。

オノでの薪割りは、最初はおっかなびっくりでしたが、すぐにコツを覚えてくれて、用意した丸太が順調に割られていきました。

割った後は、飾りを兼ねた薪積みに挑戦してもらいました。
いくつか例を見せたのですが、どうも円形に積むのが人気なようです。
丁寧に積んでくれたので、安定した良い積み方ができました。

2日目は、この時期恒例の落ち葉焚きです。
この日は、演習林の留学生20名ほども加わって、とても賑やかな作業となりました。


焚く場所2ヶ所のうち、1ヶ所は、今回は無煙炭化器を使ってみました。

雪で全体に枯れ枝や落ち葉が湿っていたので、効率の良い燃焼を促してくれる無煙炭化器は心強い存在です。

それでも湿った落ち葉を燃やすのは、はかばかしくなく、なかなか苦労しました。
とはいえ、落ち葉をかき集める作業は、十分な人手もあり、順調にできて、藪を抑制して見通しをよくするという、景観管理の目標は達成できたと思います。
この落ち葉焚きの醍醐味は、焚き火料理にあります。

今回もカボチャの丸ごとホイル焼きや、鹿肉のロースト、ピザなどの定番メニューに加え、タンドリーチキンや鮭のちゃんちゃん焼き、鯛の塩釜焼きなど、数々の料理が並び、さすがの若者もお腹いっぱいになっていました。

日中も屋根からつららができるような寒い1日でしたが、いっぱい動いて、火にあたって、温かい料理を食べて、寒さを気にせず楽しい1日になったようです。
これで年内の催し事は最後になります。3年ぶりにコロナ前の活動に戻った今年は、慌ただしく過ぎました。
良い年をお迎えください。




2022年12月9日金曜日

ナラ枯れ丸太の製材作業

 12月8~9日の2日間で、ナラ枯れのため伐採した丸太の製材作業を行いました。

秩父演習林から技術職員2名の応援をいただき、2mに伐採したクリとミズナラの丸太計4本を簡易製材機アラスカンで板に引きました。丸太に固定したレールにチェンソーを添わせるだけの簡易なものですので、伐採現場で製材することができます。低い体勢での作業でなかなか腰にきます。皆様お疲れさまでした。

クリの製材

こちらはミズナラ

10cm厚で粗取りし乾燥させます。




2022年11月27日日曜日

全学体験ゼミ「森のエネルギーを使いこなす」2022

 26日:最低1℃、最高14℃、雨のち曇り

27日:最低1℃、最高15℃、晴れ

3年ぶりとなる、宿泊しての全学体験ゼミ「森のエネルギーを使いこなす」の実習が行われました。今回は、15名の学生が参加しました。

学生たちは、金曜の授業が終わってから、山中湖に移動し、土曜朝からの実習に備えました。

土曜の午前中はあいにくの雨。午前中の間伐体験と演習問題はあきらめ、翌日の昼食の下拵えなどをやりました。

薪割りの方は、雨が弱かったので、テントの中でなんとか小規模ながらできました。

今回は、割った薪を円形に積むことにもチャレンジしてもらいました。

聞き取り調査体験では、薪ストーブユーザーのお宅や、薪ストーブ業者さんを訪問。かなり詳しく教えてもらえて、どの班も予定されていた時間では足りないくらいでした。


夜になると空は晴れて、外での活動も安心してできました。
今回は燻製にチャレンジ。めいめいが好きな食材を持ってきて、燻製の原理を学びながら、燻製の味を楽しみました。
今回は炭焼きもやってみましたが、3年ぶりの炭窯の使用で窯がすっかり湿ってしまっていたのか、安定した煙の温度が出ずにだいぶ苦労しました。窯を開けて、できた炭の重量を測ってみると、うまくできた時の2倍の収炭率でした。これは、炭化が不完全だったことを示しています。実際燃やしてみると、今回の炭からは煙が出てしまいました。

最後は、山そうじ、つまり落ち枝集めをしながらの焚き火料理です。

かぼちゃの丸ごとチーズ焼きや焼き芋など、学生は、みんなおいしいおいしいと大喜びでした。

熾火が落ち着いた頃には、串に刺したソーセージを焼くために、みんなが仲良く火を囲んでいたのが印象的でした。

天候の不運はありましたが、十分に楽しみながら学ぶ機会となったようで、ほっと一安心です。







2022年10月30日日曜日

第2回「森の文化祭」を開催しました

 本日の山中湖:最低1℃、最高14℃、晴れのち曇り

癒しの森会との共催の「森の文化祭」は、無事に第2回目を開催することができました。

昨年は小雨の中でしたが、今年は天気に恵まれ、黄色や赤に色づきはじめた森の中での開催となりました。

去年の経験を踏まえて、今回は、森の中で文化祭をやる意味を会員で話し合い、森の中でやることがより相応しい形を少し試してみました。


今回は、作品展示・販売のプログラムを室内ではなく、森の中の空間を生かすようにしました。作品を立木に掲示したり、木と木の間に張ったロープに吊るしたり、出品者の皆さんとも話し合って、さまざまなアイデアが試されました。

森の中で、出品者と参加者の皆さんの交流も盛んに行われていました。

これは何?と思われるでしょうが、これが、今回初めて取り組んでみた企画「草木染ワークショップ」のための染色作業スペースです。
癒しの森の中で会員が集めた5種類の植物(サンショウ、ススキ、クリ、オニグルミ、メギ)から煮出した染色液が並んでいます。

参加者の皆さんには、植物の種類と、媒染液の違いを選んでもらって、個性的な色合いの染色を楽しんでもらいました。

去年もやった焚き火と焼き芋サービスですが、今年はその周囲で、少し、山仕事に関わるようなプログラムも試してみました。

チェーンソーに関するワンポイント講座は、思った以上の反響で、ひっきりなしにお客さんが立ち寄っていました。

ユニークな薪の積み方の実演もしてみました。ヨーロッパの方で行われている積み方のようで、見た目に面白いだけでなく、薪の乾燥にも良いようです。

癒しの森のガイドツアーも今回初めての試みでした。メモをとりながら真剣に解説を聞く参加者の方も多く、思った以上に濃い中身のツアーとなりました。

今年も、オープンテラスを舞台にした演奏プログラムが盛況でした。みなさん、山中湖村にお住まいの方で、「あ、あの人が」というようなサプライズもあり、観客とステージ上の演奏者との親近感のある演奏プログラムになったように思います。
また来年、より「森の文化祭」らしくなる試みができれば、と思います。


2022年10月16日日曜日

全学体験ゼミ「危険生物の知識(秋編)」2022

15日の山中湖:最低12℃、最高20℃、曇り

16日の山中湖:最低14℃、最高19℃、曇り

全学体験ゼミ「危険生物の知識(秋編)」も、3年ぶりに1泊2日でのプログラムが復活しました。10月頭に開講し、すでに千葉演習林での実習も済ませ、これで最後の実習という、非常に駆け足の日程となりました。

今回は、14名の学生が受講しました。

まずは、千葉演習林の実習で作ったハチトラップと誘引液の成果を確認しました。

誘引液は班ごとにレシピが違ったのですが、だいぶ異なる結果が出ていて興味深かったです。

オオスズメバチ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ、クロスズメバチなど、多様なスズメバチが確認できました。

その後、危険な植物やキノコを観察・解説するために林内へ。

今回は、キノコがよく出ていて、学生たちはついついそちらに目が奪われて、半ばキノコ狩りとなっていました。

林内で採れた植物やキノコを使った実験も、学生たちは嬉々として取り組んでいました。

写真は、植物を使った魚毒漁の再現実験です。林内散策中に完熟したサンショウの実を試食してすごい痺れを感じることを体験していましたが、これが、一番よく効いていたのには、学生たちもよく納得できたようです。とはいえ、厳密には毒とはいえない、つまり安全に食べられる魚を得る方法として継承されてきた先人の知恵の合理性は、注目に値します。

夜は、ゲスト講師によるハチの危険性に関する講義と、ハチの解剖実験です。

今年は、自分たちがハチトラップで捕らえたハチを材料に解剖実験をすることができました。顕微鏡を使って、毒針の構造を詳細に観察することができました。

最後には、実験で使った生き物を使って調理実習をしました。

この実習の3日前に、林内で駆除されたクロスズメバチの巣から幼虫や蛹を取り出す作業は、意外に人気があり、学生たちは長い時間飽きもせずに黙々と作業に取り組んでいました。

危険生物は、その危険性をどう避けるかが最も大事なことですが、人間にとっての危険性だけがその生き物の特性ではない、ということをプログラムを通じて学生たちは体得したように思います。