8日の山中湖:最低0℃、最高5℃、曇り
9日の山中湖:最低−5℃、最高6℃、曇り
東京大学1、2年生向け科目、全学体験ゼミ「癒しの森と地域社会(冬)」の現地実習が行われました。今回は4名の学生が参加しました。
今回のテーマはハイキングコースについて考えるということで、1日目はまず、様々なタイプの道に着目しながら、演習林内を見学しました。はっきりとした「けもの道」も観察でき、自然に道ができる仕組みについても考えを巡らせることができました。
その後は村内を歩いて静岡県境の峠へ。ここから始まるハイキングコースが、今回の実習における検討対象となります。ここを管轄している村役場観光課の職員さんに、ハイキングコースの管理は、森林の所有や国立公園の設定に絡んでいろいろな縛りがあり、また、管理実施主体が明確でない事情などもあり、道の状態はどうしても荒れがちになってしまうことを解説していただきました。
ざっとハイキングコースを歩いてみて、学生さんなりにこのハイキングコース課題や魅力を見つけてもらいました。
昼食後はみんなで課題や魅力について話し合い、改善策について大まかな方針を決定しました。
学生たちが、今回絞ったターゲットは、雨で深く惚れてしまった部分。
そもそもが崩れやすい土質であることから、あえてここを避けて、周りの森の中を自由に、快適に歩けるようにしてはどうか、と考えたわけです。下見の際に歩いた森の中が心地よく、魅力と映ったようです。
では、それがどのように実現可能なのか、もう一度現地に戻って検討しました。
現地で改善アイデアを具体的に検証作業をする箇所と方法や道具立てを話し合ってもらい、翌日に備えました。
2日目は朝から現場に道具を持ち込んで検証作業をしました。
朝は冷え込んで道脇には霜柱。時折、小雪が舞う寒空でしたが、体を動かして体を温めます。
道が崩壊した部分の脇の森で通行の障害となりそうな枯れ木を除去する作業を中心に行いました。
太めの木も力を合わせて邪魔にならないところへ寄せました。
いっぽうで、地形が急峻になる箇所の手前には、安全のための規制線として柵を仮設置してみました。これには、除去した枯れ木を使ってみました。
午前中の作業はこれで終了。
午後にはまとめ作業をしてもらい、検討過程や現地で検証作業をしてみてわかったことや、さらなる課題や提案についてプレゼンしてもらいました。
プレゼン後には教員とディスカッション。
素人が管理に関わる可能性とその限界、土地所有や国立公園などの規制や社会の仕組みの中で自然と触れ合うことの難しさについて、考えを深められたようでした。
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