2022年2月28日月曜日

ナラ枯れ被害木の薪加工による駆虫効果に関する試験

 本日の山中湖:最低−8℃、最高9℃、晴れ

この冬は久しぶりに本格的な積雪があり、冬らしい景色が楽しめた山中湖ですが、ここに来て春の兆しが感じられるようになりました。

今年度、山中湖村各地でナラ枯れが急速に拡大しましたが、この度、山梨県森林総合研究所と山中湖村と共同で、被害木の処理方法に関する試験を行うことになりました。

一般的には、被害木は薬剤を注入して中にいる虫(次シーズンの加害者)を駆除する方法がとられますが、長年かけて育った木材は「資源」でもあります。ナラ類の代表的な活用方法として薪があり、山中湖村はユーザーも多いので、薪として活用することによって駆除を兼ねることができれば、望ましい処理方法だということになります。

そこで、急遽、共同研究の計画が持ち上がり、研究所としても協力させていただくことになりました。

村内で枯れた被害木が研究所に持ち込まれ、一定の長さの丸太に切り揃えたあと、薪割りをしました。大きいものは丸太の直径は60センチを超え、割るのに苦労することも想定されましたが、参加した県の研究員の方もオノを使った薪割りの面白さにハマったようで、結局は薪割り機はほとんど使わずに、1日で予定していた薪割り作業を終えることができました。

これまで明らかになっているのは、薪割りをすることによって、木材中の幼虫が移動する穴が露出してそこから幼虫が這い出して死滅するということです。

これに加えて、今回は、薪割り後の乾燥が最終的に成虫として出ていく虫の数をどれだけ減らせるのかを検証しようと計画しています。

そこで、乾燥の進行が異なると思われる薪備蓄の方法で乾燥させるため、それぞれの処理方法での薪積みを行いました。今後、経過を観察しながら、初夏以降にどれだけ幼虫が出てくるかの結果を見ていきます。

2022年2月14日月曜日

久しぶりの大雪

 本日の山中湖:最低‐3.1℃、最高2.3℃、くもり

先週木曜からの2回の雪で、山中湖村は一面の雪景色となりました。                    積雪は45cmでスノーシューがないと林内は歩けないほどです。                     昨年は雪がほとんど降らなかったのでひさびさの大雪でした。

雪の後の除雪や見回りは技術職員の仕事です。落ちてきたら危ない屋根のつららを落とし、除雪機とスコップで通路や林道の除雪をして、雪に埋まった公用車を掘り出しました。








作らずにはいられない雪だるま

2022年1月28日金曜日

高校生によるナラ枯れ関連パンフレット

 富士癒しの森研究所では、今年度、山梨県立吉田高等学校の生徒さんたちによる課外研究活動に協力してきました(関連記事その1、その2)。

このたび、1年間の研究活動の成果の一つとして、一般の方にもわかりやすいナラ枯れについて知るためのパンフレットと、新しい技術を活用した効率的なナラ枯れ調査方法を紹介するパンフレットを作って提供してくれました。なお、ここで紹介された調査方法は、実際に山中湖村によるナラ枯れ調査に使われました。

これらのパンフレットは、以下からダウンロードしていただけます。ご自由にご活用いただければ幸いです。

  • 吉田高校発!ナラ枯れハンドブック

  • GISを利用したナラ枯れ調査方法




2022年1月25日火曜日

山中寮との共同作業

 本日の山中湖:最低-5℃、最高3℃、くもり


本日、山中寮との共同作業を行いました。

山中寮の前の根倒れしているカエデを伐採しました。

月に一度のペースで、山中寮周りの環境整備を行う予定です。





2022年1月7日金曜日

年の初めの雪景色

本日の山中湖:最低-10℃、最高4℃、晴れ。

あけましておめでとうございます。
今年は仕事始めの週から雪景色となりました。
積雪は多くなく、おおよそ5㎝くらいといったところ。
カケスのギャーギャー鳴く声にさそわれて事務所の外へ。
まばゆい光に溢れた研究所の林内。
雪が積もる+晴れ、は雪目、雪焼け、要注意ですね。
地面を覆ってくれた雪は、早速、生き物たちの「あと」を残していました。
キツネの足あとがひとすじ。スタスタと歩く姿が目に浮かびます。
探すと、他にも、鳥たちやリスの足あとも。
と、足元ばかり気にしていると、頭上から雪がふぁらふぁら落ちてきます。
見上げると、鳥たちが木々のあちこちで餌探し。
頭上のツルマサキにはシジュウカラ3羽が夢中になって実をついばんでいます。
そこへばさっと大きな鳥が!キジバトです。ヒトが真下にいることに気付かず、やってきたのでしょう。目が合うやいなや、すぐさま飛んで行きました。
ツルマサキなどの木々の実は鳥たちの大事な冬の食べ物ですね。
分かりにくいですが…左が♀、右が♂ 立派なツノです
すると今度は森の中からがさがさ…何かと思えば、シカでした。
シカは全く珍しくない存在ですが、面白いタイミングに出くわしました。
今はシカの恋の季節。まさに、オスがお相手を探し求め、メスを追いかけているところでした。
事務所の薪ストーブも元気に活躍中
この冬の寒さはこれからが本番。
薪ストーブに支えてもらいながら、寒さに負けず元気に過ごしていきたいものです。
それでは、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2021年12月19日日曜日

体験活動プログラムで落ち葉焚き

 本日の山中湖:最低−10℃、最高4℃、快晴

この冬初めて氷点下2桁台の冷え込みとなりました。

今年最後の教育系の活動になる体験活動プログラム「森の人になろう 〜森と暮らす仕事〜」が昨日から二日間行われ、1年生から4年生までの学生4名が参加しました。

本来であれば、夏の部もあって、今回が2回目の体験になるはずでしたが、夏はコロナのために中止となってしまいました。体験できる内容は半分になりますが、できるだけ濃い体験をしてもらいたいと臨みました。


1日目の昨日は、癒しの森について解説しながら軽く散策した後に、薪割り体験と落ち葉焚きの事前準備として、焚き場の準備と枝拾いをしてもらいました。


いよいよ、本日は朝から落ち葉焚きの開始です。いつものように、まずは拾い集めた枯れ枝に火をつけてしっかり火を大きくすることから始めます。


十分に熾火ができたら、そこへかき集めた落ち葉を少しずつ投入して燃やしていきます。
今日は、雪が少し残っていて湿っていたためか、少しずつしか燃やすことができませんでした。


お昼休みは、お楽しみの焚き火料理の数々です。シカ肉のローストや、鳥の丸焼き、サケのちゃんちゃん焼き、マダイの塩釜焼きなどなど、多彩な料理が次々に出来上がり、そして出来上がった先からみなさんの胃袋に収まっていきました。
これで今年最後の催しも無事終了ということになります。今年もコロナに悩まされた一年でしたが、できる範囲で精一杯のことができた一年だったと思います。
みなさまも良い年をお迎えください。



2021年12月15日水曜日

シカの試験捕獲

 本日の山中湖:最低−6℃、最高10℃、快晴

すっかり冬らしい毎日となってきた山中湖です。


昨日はみぞれが降り、その後濃霧が発生して冷え込んだため、今朝は霧氷がきれいにみられました。木の表面についた地衣類もきれいに霜を見にまとっていました。

本日は、研究所初の試みとして、山中湖村と共同してシカの捕獲に取り組みました。

周辺地域では、活発に管理捕獲が実施され、奥山の方ではかなりシカの生息頭数が抑えられているそうですが、逆に、人の生活エリアでシカが増えているそうです。

研究所に設置した定点カメラでも、シカの増加傾向が確認されていますし、林内の下層植生はこのところだいぶ淋しくなってきました。周辺でもシカによる庭の植物への被害や、交通事故はよく聞かれる話で、人の生活エリアでのシカの管理が目下の課題となっています。

今回の試験捕獲のテーマは、こうした課題に対応するものですが、いかにスマートにシカの頭数管理につなげるか、ということが研究所として検討したいポイントでした。

10年間撮り溜めた定点カメラによるデータから、今回の時期、時間帯が絞り込まれ、本日を迎えました。

本日は朝7時からドローンを飛ばし、研究所とその周辺の森の中でどのあたりにどのくらいのシカがいるのか把握しようと試みました。

撮影が終わってドローンが戻ってきたら、記録メディアを取り出して、パソコンと大型モニタを使ってすぐ再生します。今回は、熱に応じて色分けをして撮影されるサーマルカメラも用いました。普通のカメラだと、シカの毛色が地面の色と同化してしまって全く確認できないような状態でしたが、サーマルカメラの映像でははっきりとシカを確認することができました。

今回は、20数頭がある程度固まっていることが確認できました。猟師さんが一堂に会したミーティングで、ドローンで観察した結果を共有して、猟師さんたちがそれぞれの配置につきました。

射手が配置がつくと、共有されたシカの位置情報を念頭に勢子が配置についてシカを追い立ていきます。こうして、射手がいる方へシカを追い込む予定だったのですが、今回は、勢子が全て配置に着く前に、シカが林外に逃げ出してしまい、空振りに終わってしまいました。

捕獲には至りませんでしたが、事前にシカの生息状況を把握して、それを捕獲作業につなげることに関しては、大きな手応えを感じました。今後また、山中湖村と協議して、さらなる試験を検討していきたいと思います。