2012年7月8日日曜日

総合科目「癒しの森を考える」

本日の山中湖:最低16℃、最高23度、曇り一時雨
東京大学教養学部の講義として、今年は、総合科目「癒しの森を考える」というものが開講されています。昨日、今日と、その現地講義が富士癒しの森研究所で行われました。受講生30人、なかなかの大人数です。
受講生の皆さんは、これまで数回に分けて癒しの森を考える上での事前学習を駒場キャンパスで受けています。この現地講義は、集大成として、富士癒しの森研究所の森林を使うことを想定した「癒しの森づくり」を計画してもらう、というものです。
まずは、第一日目、みなさんに富士癒しの森研究所で行われている森林管理方法などや森の様子について、ひととおり知ってもらいました。
それから、各班に分かれて、計画を考える担当のエリアを実地視察してもらいました。

そして、夜は現地での検討をもとに、どのような計画にするか、作戦会議。ただ作るだけでなく、その後の維持管理の問題も含めて考えてもらいました。まったくアイデア浮かばない、と悩んでいた班も徐々に道筋が見えてきたようです。

そして、本日は午前中を使って計画書とプレゼン用のポスターを作成してもらいました。各班、力作を披露。突拍子もないアイデアもあり、それがなかなか面白く、我々も考えさせられるものがありました。

2012年7月6日金曜日

芝刈りの季節

本日の山中湖:最低16℃、最高25℃、曇り
富士癒しの森研究所では、いくつかの草地を維持管理しています。
運動用のグラウンドと湖畔広場は芝生として管理していて、特に頻繁な管理が必要です。草の成長が良いと、2~3週間ごとに芝刈りをする必要があります。
そろそろ、一年でも忙しい時期を迎えました。
それなりの広い面積を芝刈りするので、乗用の芝刈り機を使っています。
このところ、台風がきたり、大風が吹いたりで落ち枝が多いので、それをよけながらの作業となります。癒しの「森」ではありますが、草原の維持管理もこの時期は重要な作業の一つなのです。

2012年6月13日水曜日

富士北稜高校の実習

本日の山中湖:最低10℃、最高16℃、曇り
今年度は、山梨県立富士北稜高校・建築デザインコースの、「環境デザイン実習」が何度か、林内で行われることになっています。
今日はその2回目。
2年生と3年生の生徒さん合同での実習で、柴刈、柴垣づくり、薪割、薪積みに挑戦してもらいました。
「おじいさんは柴刈に」の「柴刈」だよ、と教えてから、取り組んでもらいました。切り出された柴は、柴垣の材料にするために、なたで枝を落としてもらいました。ノコでの柴刈と、ナタでの枝払い。こっちの方が面白い、いや、こっちの方が面白い、と好みがはっきり分かれて興味深かったです。
しかしみなさん、すごい作業にのめりこんでくれて、1時間ほどで森はすっかり見通しが良くなりました。
デザイン系の生徒さんらしく、美観を重視し、丁寧に細かく編みこんでもらった柴垣がこれ。ベンチの背後の衝立をイメージしています。中身を詰めすぎちゃってだいぶベンチ側に膨らんじゃったのですが。。。
薪割は、初めの人に教えるのはなかなか緊張するのですが、今回は、「あれ?」と思うほどに皆さん筋が良くてびっくりしました。危なげなくスパンスパンと薪を割っておりました。



2012年6月7日木曜日

関東甲信地区大学演習林技術職員研修

本日の山中湖:最低8℃、最高20℃、曇り時々晴れ
大学演習林では、技術職員の研修が様々行われていて、今回は富士癒しの森研究所を会場に、第15回関東甲信地区大学演習林技術職員研修というものが6月6~8日の3日間、開催されています。
本日は、終日林内に出ての見学、実習が行われました。

もはやおなじみになったロープウインチを使った搬出作業ですが、今回は2チームに分かれて、いかに楽に、そして少しでも多くの材を搬出できるかを競ってもらいました。
初めての試みですが、チーム対抗戦ということで楽しくそして真剣に取り組んでもらえたようでした。
柴垣づくり、薪割、薪積みにも取り組んでもらいました。
種明しその1.丸太を並べたような工作物は、玉切り台。でした。一定の長さごとに、上の木に切れ目が入っており、それが玉切りの長さを見るゲージにもなっています。いちいちチョークなどで印をつけるまでもなく、原木を置いただけで、次々と玉切りしていけます。 
種明しその2.今回、初めて導入してみた、フィンランド製の変形オノ。近づいての写真がないのでわかりにくいのですが、刃身が極端に左右非対称になっていて、振り下ろして気に刺さった瞬間に、重心の重いほうに刃身が倒れます。このことによって、木片が勢いよく外側へはじき出されます。ちょっと慣れが必要ですが、少ない力で割ることができます。
おもり式のオノ「スマートスプリッター」も登場。女性や子供でも安全に薪が割れるのが特徴ですが、オノでは危険になりがちな小割を作る作業にも向いています。
信州大学からは自走式の薪割機を持参していただきました。太いアカマツの丸太もバリバリ、すごい威力でした。気をつんである現場まで自走してきてもらえるというのがいいですね。
薪積みも2チーム対抗で、安定性、美しさの点から、積み方を競ってもらいました。
これって、安定…しているんですよね…。
実習の説明や、まとめは青空講義。天気にも恵まれ心地よかったです。


2012年6月4日月曜日

薪割いろいろ

本日の山中湖:最低9℃、最高22℃、曇り時々晴れ。

富士癒しの森研究所では、今週、関東甲信地区の大学演習林に勤める技術職員の研修会がおこなれる予定となっており、週頭から最後の準備の追い込みとなっています。
今回の研修会では、「癒しの森」づくりをテーマとした、各種講義、実技演習が行われます。
その準備の一こまを、ほんのちょっとだけ紹介します。
今日は、実技演習で行う薪づくりに関する資材準備、リハーサルをしました。
こんなものを作りました。さて、何でしょう???
これは、当日種明かしをします。
薪割をするための道具もいろいろ揃えました。
これ何、という道具もあるのではないかと思います。
これも、種明しは当日に…。

2012年5月23日水曜日

森林調査体験「癒しの森を測ろう」

本日の山中湖:最低7℃、最高22℃、晴れ
4月23日に予定されていた森林調査体験「癒しの森を測ろう」が雨天延期のため、満を持して本日行われました。
4月とはうって変って、気持ち良い晴天に恵まれ、暖かな調査日和となりました。
参加してくださったのは、山中湖村と富士吉田市の地元住民の方々12人。
この企画は、実証林を運用するにあたって森林の基礎情報を収集するための調査を、地元の皆さんにも一種の野外レクリエーションとして体験いただけるのではないか、ということで計画されました。
午前中は、樹種を判別して、胸高直径(胸あたりの高さ=地上1.2mでの直径)と樹高を測る調査を体験してもらいました。
特に樹種判別は、だんだん目が慣れてきて、樹種を言い当てられるようになるのが楽しいようでした。
だんだん作業効率が良くなってくるのも、楽しそうでした。後半は、記録係が大変なほどのスピードで調査が進み、樹種判別と胸高直径は調査区内の304本すべて終了してしまいました。

午後は、樹冠投影図(1本1本の木の葉っぱの広がりを位置図に落とした図)を作るための樹冠(最も外側の枝葉)の広がりを計測する調査をしました。一本の木に対し、4方向について、樹冠の広がっている距離を測ります。
これは、ヘルメットが重いこともあり、上を見上げての作業で、首が疲れたようです。あまり「楽しむ調査」向きではないのかもしれませんね。
最後には皆さんからの感想を伺いましたが、そもそもこのように森に入れたことが良かったようです。今後も、地元の皆さんを森にお招きするような企画を考えていきたいと思っております。

2012年5月7日月曜日

カエデの花

本日の山中湖:最低0℃、最高19℃、晴れ
ゴールデン・ウィークが終わり、山中湖は新緑の季節を迎えました。
とはいえ、今朝は霜が降りるなど、まだまだ冬の名残があります。
フジザクラの花が終わり、様々な花が咲き始めていますが、カエデもこのころ次々と花を咲かせます。
カエデといってもたくさんの種類があり、それぞれ個性的な花をつけます。とはいえ、共通しているのは、小さく目立ちにくい花であること。
カエデの新緑を見たら、ようく近づいてみると、小さなカエデの花に出会えることでしょう。
写真は、売り肌カエデのものです。小さく房状に花が垂れ下がります。