2013年8月28日水曜日

『国際農学実験』

本日の山中湖:最低13℃、最高27℃、晴れ時々曇り
昨日から『国際農学実験』の実習が行われました。

動物大好きな方々でないと、ふだんからあまり気にすることのない動物の存在。
色々な方法によって森の動物へアプローチしていきます。
食痕・足跡等の痕跡調査、自動撮影カメラの設置、シャーマントラップによるネズミ調査、野鳥観察、ライトセンサス。盛りだくさんの1泊2日でした。

まずは森の中を歩いて痕跡探し。
シカが木の皮を剥いだ痕、リスがクルミを食べた痕、キツツキが木に開けた穴、イノシシが土を掘った痕など見つけることができました。
野鳥観察の様子です。
日の入り、日の出近くの時間、ポイントセンサスとラインセンサスを行いました。
繁殖期が過ぎていたので、さえずりをなかなか聞くことができず。緑が茂るこの時期、目視も大変で悪戦苦闘。確認した鳥:メジロ、キジバト、シジュウカラ、ホオジロ、イカル、ヒガラ、カワラヒワ、エナガ、コガラ、クロツグミ、ソウシチョウなど。調査時間外でしたが若いキビタキ♂にも出会えました。

こちらはライトセンサスの様子。
息が白くなるほど涼しい夜、期待を胸に森を歩きましたが…。
残念ながら逃げるシカ1頭のみの確認でした。いつもは林内を歩くと苦労なく見かけるのですが不思議なものです。

シャーマントラップによるネズミ調査。
アカネズミを間近で観察しました。黒く丸い目と丸い耳。なんとも可愛らしいですね。

学生のみなさんの感想は「ふだんBGMだと思っていた音の中に鳥の鳴き声があることがわかった」とか、「森にはこんなにも色んな気配があるんだということに気が付いた」「自動撮影カメラでシカなどをとらえることができなかったのが残念」などなど、個々に色々と思い、感じていただけたようです(^^)






2013年8月5日月曜日

アルバイトヂンスト2013

本日の山中湖:最低19℃、最高28℃、曇り時々晴れ
今年で4年目となった、運動会学生との共同作業「アルバイトヂンスト」(昨年の様子はこちら)、今年は多目的物干し台を作ろう、ということになりました。
何が多目的かというと、物干し竿をかけるのはもちろん、ブランコで遊んだり、ハンモックで休んだりできる、というものです。
今回使うのはヒノキの間伐材。直径10センチ内外の手ごろなものです。
まずは、皮むき。

伐ってからだいぶ日が経っていたので、剥きづらかったようですが、根気よくやってくれました。
そして、何本かは、題を地面に固定するための杭として使います。
この杭打ちが、運動会学生の本領発揮。
力の有り余った(?)マッチョな振りで、杭がずんずん地面に沈んでいきます。
これは圧巻。恐れ入りました。
そして一方では、細かい作業、物干しざおを通すための部材作りです。

これには、カラマツの板材を使いました。適度な重厚感があっていい感じです。
罫書き、電動丸鋸、電気ドリルの扱いにもすぐ慣れ、協力しながら着々と作成が進みます。
皮むきが済んだ小丸太は、ボルトで縫って組み立てです。

丸太は一本一本太さも違い、形状もばらつきがあるので、基本的には現場合わせで水平や平行を出すようにします。
2、3人がいろんな方向から見ながら、微調整して固定していきます。
もちろん、厳密に測ればズレやブレがあるでしょうが、なかなかうまく決まりました。

この台のお楽しみ要素でもある、ブランコの座板もカラマツ板から作りました。長すぎ?実はこれ、二人用なんです。
カンナでの面取り。なかなか良い仕上がりとなりました。
そして、物干し竿、ブランコ、ハンモックをフル設置した状態がこちら。

今回の出来栄え、みなさんとても満足な様子。なによりです。
最後は全員で集合写真。

さて、来年も楽しみですね。

2013年7月12日金曜日

シカの親子

本日の山中湖:最低気温18℃、最高気温32℃、晴れ
今日も蒸し暑い一日となりました。
夕方外の様子を見に行くと…。
風景も蒸気があがってもやっとしています。

 足元にはネジバナが咲き始めていました。


そして、ちょうど帰宅しようとしたとき、シカを発見。

よくみると親子です。こちらを一応は気にしていましが、
のんびりとした様子で、ゆっくり林内へ行ってしまいました。
バンビはとても可愛いのですが…複雑な思いですね。

2013年7月7日日曜日

総合科目「癒しの森を考える」の現地講義

本日の山中湖:最低18℃、最高32℃、快晴
なんと七夕を前にした梅雨明け、今年の梅雨はあっけなかったですね。
山中湖もさほど雨量が多くなかったのではないかと思います。
本日は梅雨明けを象徴するかのような快晴、そして猛暑(山中湖にしては)。
そんな中、この週末は、昨年度から始まった教養学部の講義、総合科目「癒しの森を考える」の現地講義が行われていました。
今年はなんと、60名を超える学生が富士癒しの森研究所に集結。
今までにない人数です。
昨年と同様、まずは林内を見学、森の成り立ちや研究所での森林管理について知見を得てもらいます。
その後、班単位で、独自の癒しの森計画を練ってもらいました。
なにせ12班もあったので、2日は終日発表会。
今年の上位の班では、ハンター養成所と称して森での活動能力・知識のレベルアップを図るレクリエーション施設、遊具開発企業とコラボした森林公園などが計画されていました。
昨年に比べると、思い切ったアイデアが少なかったですが、時間制約の厳しい中で皆さんよく考えてくれたと思います。

2013年7月5日金曜日

マレーシアからのインターン

本日の山中湖:最低19℃、最高24℃、雨のち曇り
今日は、東大演習林にマレーシアサバ大学からインターンに来ている2名の学生さんが、研究所を来訪、午後から「癒しの森づくり」のための施業を体験してもらいました。
まずは、景観維持上の施業として頻繁に行われる作業の一つ、下刈り、これは機械を使うので近くで見学してもらいました。マレーシアの森林では、上の木が太陽光をしっかり受け止めているので、低木層が育たず、こうした作業はないんだそうです。
刈りはらった灌木の処理方法として、もはやおなじみとなった「柴垣づくり」を体験してもらいました。
ナタを使って小枝落とし。
マレーシアでは、ナタのことを「パラン」というのだそうです。
編みこみの作業は、万国共通(?)で楽しいようで、楽しみながら取り組んでいました。
当研究所で推進したいと考えている、楽しめる森林作業について、理解してもらえたようでした。
最後は、歩道・林内から除去し、集めてきた落ち枝などを集めた時の処理方法の一つとして、無煙炭化器での焼却処理を体験してもらいました。
マレーシアでも野焼の規制が厳しいのだそうです。
全く違った背景を持つ人たちと一緒に作業、交流すると、こちら側の事情の特殊さや普遍性も確認できて、よい勉強の機会となりました。



2013年7月1日月曜日

看板更新

本日の山中湖:最低14℃、最高21℃、くもり
ついに7月に入りましたが、まだまだ涼しい山中湖です。
本日は、遅ればせながら、木パネル式看板更新の2台目を完成させました。
昨年の事務所前から、1年もたってしまいましたが(汗)。
場所は、国道に面した村役場前です。
でかでかと「富士演習林」と記されたこの看板も見納めです。
かなり草が茂っていたので、まずは草刈りから。
皆さんに書いていただいた絵パネルを交えながら元の看板の上に、パネルを固定していきます。
今回の看板は腐食がひどくなくしっかりしていたので、直接パネルを打ち込むことが出来ました。
そして、完成!絵パネルを提供してくださった方々お待たせしました。そして、ありがとうございました。
まだ、2か所、設置予定箇所があります。絵パネル作成に興味のある方は、富士癒しの森研究所までお問い合わせください。
右の事務所行き看板も近々更新する予定です。

2013年6月28日金曜日

6月も終わりに…

本日の山中湖:最低気温14.2℃、最高気温21.6℃、曇り
梅雨らしい曇り空の今日、今シーズン最後の鳥類相調査を行いました。
林内は暗めでしたが、ちょうど巣立ちを迎えた鳥達で賑やかでした。

こちらはおなじみのシジュウカラの幼鳥です。
他出会えた幼鳥たちは、ホオジロ、キビタキ、アカゲラなど。

調査ポイントを回りながら、白い花々に魅かれてパチリ、パチリ。ウツギはちょうど花盛り。

少し盛りは過ぎてしまいましたが、まだまだ奇麗なヤマボウシ。

樹皮が個性的なヒコサンヒメシャラの花も。ツバキの仲間なので、よく似ていますね。

本日確認した鳥達:キビタキ・クロツグミ・ヒヨドリ・センダイムシクイ・シジュウカラ・ヤマガラ・コガラ・ヒガラ・ホオジロ・キジバト・アカゲラ・コゲラ・ノジコ・ウグイス・コムクドリ・メジロ・ホトトギス・ハシブトガラス・アオバト・カッコウ…その他:シカ♀2頭

来週は7月突入です!