2021年1月28日木曜日

公開講座「富士癒しの森研究所研究報告会2020」

東京大学富士癒しの森研究所は、今年度で今の名称になってから10年となりました。このような節目の年ではありますが、新型コロナウイルス感染症のために、活動は大幅な縮小を余儀なくされましたが、村内の皆さんおよび村との共同事業を行うことができました。 下記の通り公開講座を開催し、新しい10年を見据えて、みなさまに研究所の成果や研究所の今後についてご紹介いたします。みなさまお誘い合わせの上、ぜひご参加ください。
(チラシのダウンロードはこちら) ・日時:2021年3月15日(月)、10:30-12:00(10時開場) ・会場:山中湖村役場・老人福祉しあわせセンター多目的室 ・報告内容:①森の音楽会のすすめ—癒しの森の朝もや音楽会のできるまで—、②新任教員の研究紹介「リモートセンシングで見る森と草原(仮)」、③富士癒しの森研究所の10年とこれから ・参加資格:どなたでも自由に参加できます。事前申込は必要ありません。直接会場にお越しください。 ・コロナ対策のお願い:当日、受付にて住所、健康状態をお伺いします。体調不良の方は参加できません。会場ではマスクの着用をお願いします。 ●問い合わせ先● 東京大学富士癒しの森研究所 Eメール:fuji@uf.a.u-tokyo.ac.jp FAX:0555-62-4798 〒401-0501山中湖村山中341-2 TEL:0555-62-0012 (電話は平日8:30~17:00)

2021年1月13日水曜日

この冬初の雪景色

本日の山中湖:最低−11℃、最高5℃、快晴 昨日、この冬初めての本格的な雪となりました。 積雪量は10cmたらずと、あまり多くはありませんが、あたりは真っ白な銀世界となりました。
一転して、今朝はきれいに晴れ渡って、深い青の空と雪をまとった木々のコントラストがとてもきれいでした。
昨日の雪は0℃前後で降り、付着しやすい雪だったようです。細った枯れ草も雪の衣をまといました。ススキの穂は少し重そうな綿帽子に頭をたれていました。
このところ、ずっと空気が乾燥しておりましたが、雪は湿気をもたらしてくれたようです。 今朝の冷え込みで空気中の水分が障害物にぶつかって氷結する霧氷が見られました。 足元の草も霧氷で覆われてキラキラかがやいています。
馬場には、動物の痕跡がくっきりと。2頭のシカが通ったようです。
事務所の屋根には、つららが行列をなしていました。

2021年1月5日火曜日

ナラ枯れ被害木の乾燥試験

本日の山中湖:最低−8℃、最高5℃、晴れ時々曇り 明けましておめでとうございます。 冷え込みもさほど厳しくなく、穏やかな1年の始まりを迎えましたが、今週後半からは厳しい寒さとなりそうです。 さて、昨年は多くのナラ枯れ被害が発生し、一部の木は危険回避のため、伐倒処理を行いました(過去の記事はこちら)。 山中湖村では、被害木を薪として村内利用することが一つのナラ枯れ被害木対策になりそうだということで、当研究所で、薪として利用する場合に、どのくらいで使えるようになるのか、乾燥実験をすることにしました。
まずは、12月に伐倒された被害木をとにかく割りまくります。 落葉後の、最も水分の少ない時期とは言え、割ってみると、材の内部はじっとりと湿っているのがわかります。 なお、これまで厳寒期に薪割をすると、この水分が凍っているのが観察できるのですが、まだ凍っていないので、今年の冷え込みはまだまだだということもわかります。 ともかく、このように割ることによって、ナラ枯れの運び屋であるカシノナガキクイムシの幼虫が木材の外に這い出して死亡するということが知られています。 なるべく細かめに割ることが、虫をはい出させるには大事なようです。 万全を期すには、この薪をカシノナガキクイムシが成虫となって飛び出す初夏までに燃やしてしまうことが理想ですが、その為には、十分に乾燥しなければなりません。 山中湖のような寒冷地で冬場に割った薪を短期間で十分に乾燥させることができるのか、ということで、ビニールハウス(温室)と野外の薪だなとに積んだ薪の乾燥過程を試験することにしました。
ビニールハウスは、インターネットで安く買えるものを、事務所近くの最も日当たりの良いところに設置しました。 ずいぶん軽量なものだったので、風で飛ばないよう、ロープを張って固定しました。 ビニールハウスができたら、ハウス内への薪の積み込みです。
薪を積むと、ナラ類特有の木の香りがハウス内に充満しました。 この後、さらに温湿度計をハウス内に設置して薪の乾燥試験がスタートしました。 今後、ハウス内外の気象データ、薪の重さ、外水率を測っていく予定です。 ハウスの内と外でどのくらい気象条件が変わるのか、乾燥の進み具合がどのくらい違うのか、興味深く見守っていきたいです。