2021年12月19日日曜日

体験活動プログラムで落ち葉焚き

 本日の山中湖:最低−10℃、最高4℃、快晴

この冬初めて氷点下2桁台の冷え込みとなりました。

今年最後の教育系の活動になる体験活動プログラム「森の人になろう 〜森と暮らす仕事〜」が昨日から二日間行われ、1年生から4年生までの学生4名が参加しました。

本来であれば、夏の部もあって、今回が2回目の体験になるはずでしたが、夏はコロナのために中止となってしまいました。体験できる内容は半分になりますが、できるだけ濃い体験をしてもらいたいと臨みました。


1日目の昨日は、癒しの森について解説しながら軽く散策した後に、薪割り体験と落ち葉焚きの事前準備として、焚き場の準備と枝拾いをしてもらいました。


いよいよ、本日は朝から落ち葉焚きの開始です。いつものように、まずは拾い集めた枯れ枝に火をつけてしっかり火を大きくすることから始めます。


十分に熾火ができたら、そこへかき集めた落ち葉を少しずつ投入して燃やしていきます。
今日は、雪が少し残っていて湿っていたためか、少しずつしか燃やすことができませんでした。


お昼休みは、お楽しみの焚き火料理の数々です。シカ肉のローストや、鳥の丸焼き、サケのちゃんちゃん焼き、マダイの塩釜焼きなどなど、多彩な料理が次々に出来上がり、そして出来上がった先からみなさんの胃袋に収まっていきました。
これで今年最後の催しも無事終了ということになります。今年もコロナに悩まされた一年でしたが、できる範囲で精一杯のことができた一年だったと思います。
みなさまも良い年をお迎えください。



2021年12月15日水曜日

シカの試験捕獲

 本日の山中湖:最低−6℃、最高10℃、快晴

すっかり冬らしい毎日となってきた山中湖です。


昨日はみぞれが降り、その後濃霧が発生して冷え込んだため、今朝は霧氷がきれいにみられました。木の表面についた地衣類もきれいに霜を見にまとっていました。

本日は、研究所初の試みとして、山中湖村と共同してシカの捕獲に取り組みました。

周辺地域では、活発に管理捕獲が実施され、奥山の方ではかなりシカの生息頭数が抑えられているそうですが、逆に、人の生活エリアでシカが増えているそうです。

研究所に設置した定点カメラでも、シカの増加傾向が確認されていますし、林内の下層植生はこのところだいぶ淋しくなってきました。周辺でもシカによる庭の植物への被害や、交通事故はよく聞かれる話で、人の生活エリアでのシカの管理が目下の課題となっています。

今回の試験捕獲のテーマは、こうした課題に対応するものですが、いかにスマートにシカの頭数管理につなげるか、ということが研究所として検討したいポイントでした。

10年間撮り溜めた定点カメラによるデータから、今回の時期、時間帯が絞り込まれ、本日を迎えました。

本日は朝7時からドローンを飛ばし、研究所とその周辺の森の中でどのあたりにどのくらいのシカがいるのか把握しようと試みました。

撮影が終わってドローンが戻ってきたら、記録メディアを取り出して、パソコンと大型モニタを使ってすぐ再生します。今回は、熱に応じて色分けをして撮影されるサーマルカメラも用いました。普通のカメラだと、シカの毛色が地面の色と同化してしまって全く確認できないような状態でしたが、サーマルカメラの映像でははっきりとシカを確認することができました。

今回は、20数頭がある程度固まっていることが確認できました。猟師さんが一堂に会したミーティングで、ドローンで観察した結果を共有して、猟師さんたちがそれぞれの配置につきました。

射手が配置がつくと、共有されたシカの位置情報を念頭に勢子が配置についてシカを追い立ていきます。こうして、射手がいる方へシカを追い込む予定だったのですが、今回は、勢子が全て配置に着く前に、シカが林外に逃げ出してしまい、空振りに終わってしまいました。

捕獲には至りませんでしたが、事前にシカの生息状況を把握して、それを捕獲作業につなげることに関しては、大きな手応えを感じました。今後また、山中湖村と協議して、さらなる試験を検討していきたいと思います。