2013年2月25日月曜日

第10代東京帝国大学総長古在由直

 先日、東京の農学部キャンパスにある農学部図書館入り口で、富士癒しの森研究所にゆかりのある第10代東京帝国大学総長古在由直がひっそりと佇んでいるのに気がつきました。せっかくなので、ご紹介致します。


 富士癒しの森研究所の前身である富士演習林の創設は1925年ですが、そのときの東京帝国大学総長が古在由直です。農科大学の帝国大学への移管、足尾鉱山鉱毒事件の調査、関東大震災後の対応など、数々の仕事を成し遂げた方で、特に農科大学学長時代に朝鮮半島に江原道演習林および全羅南道演習林、樺太演習林、秩父演習林を新設し、総長時代に愛知演習林(現生態水文学研究所)、富士演習林(現富士癒しの森研究所)を新設しています。
 実は、富士癒しの森研究所の敷地内には「古在ヶ原」と呼ばれる原っぱがあり、いつ頃そのように命名されたかは不明なのですが、創設頃の様子が描かれた1935年作成の鳥瞰図には「古在ヶ原」という文字が確認できます。

 PDFが公開されている文献に並松(2012)があります。大変興味深い内容で、もっと古在由直のことを知りたくなりました。並末(2012)でやたらと引用されている安藤(1938)が詳しいようなので、思わずポチっとしてしまいました。届くのが楽しみだなー。

並松 信. 農科大学の課題と教授職の役割 : 古在由直の再評価を通して. 京都産業大学論集.社会科学系列. 2012;29:69-118. http://ci.nii.ac.jp/naid/110009005060/.
安藤 円. 古在由直博士. 西ヶ原刊行會; 1938. http://ci.nii.ac.jp/ncid/BN02856529.


 

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