2020年4月25日土曜日

春の彩り

本日の山中湖:最低-2℃、最高13℃、快晴
本来であれば、今日は、特別ガイド「春の彩りを訪ねて」が行われる予定でした。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、やむを得ず中止となってしまいました。
本当に、みなさんに来ていただきたかった、という日和でしたので、ぜひ写真だけでもお届けし、すこしでも癒しをお分けできたら、と思います。

いつもより1週間以上早く咲き始めたサクラでしたが、その後、ゆっくりと開花が進み、今がちょうど見ごろになっています。新緑も見え始め、サクラとの淡いコントラストがきれいです。
こちらのサクラは、マメザクラと呼ばれる野生のサクラがメインで、その名の通り、小型のサクラです。森の中で控えめに彩りを加えます。


ソメイヨシノなどの園芸品種と比べると、花のつき方に豪華さはありませんが、独特の美しさがあります。

サクラの開花は小鳥たちにとっても「ごほうび」のようです。
たくさんのメジロがやってきて、蜜を吸ってました。

春の芽吹きは緑とは限りません。緑の葉っぱが出てくるまでの一瞬だけ、枝先が赤みを帯びるものも多いです。これは春紅葉と呼ばれます。

近寄ってみると、芽鱗と呼ばれる、冬芽を包んでいた鱗片が赤く輝いています。
これはカエデの芽吹きです。

カエデの仲間も、今が花の季節です。小さいのでよく見ないとわかりませんが、小さな可愛い花を見つかるはずです。まだつぼみの状態ですが、赤く垂れさがっているのが、カエデの花です。

小さい花といえば、山中湖周辺では、アブラチャンという木が多いのが特徴です。
4月頭に咲く花ですが、この時期でもまだかろうじて花が残っていました。

この時期は、足元の彩りも楽しみです。
虫の目になって探すと、小さな春の息吹を見つけられます。

これは、ヒナスミレというスミレです。スミレは紫色のものが多いですが、これはピンクに近い色合いです。

よく見ると、足元のコケもなかなかきれいです。
音符をさかさまにしたようなものは、「葯(やく)」という、コケの胞子を散布するための期間です。
コケにとっての花のようなものです。

まだこの時期は、木々の葉はほとんど開いていないので、遠くまで見通すことができます。
木々の隙間から、まだまだ真っ白な富士山を眺めることもできました。

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